2020年10月16日金曜日

オリーブオイルの品質を決める指標「過酸化物価」について

 以前の記事で、「過酸化物価」について、簡単にふれました。過酸化物価も、エクストラバージン・オリーブオイルの品質を決める重要な指標のひとつです。

IOC(国際オリーブ協会)は、過酸化物価を、エクストラバージン・オリーブオイルの基準の1つとして定めています。その基準は、1kg あたり 20ミリ当量以下です。この数値が高いと、オイルの劣化や酸化が進んでいることになります。

オリーブオイルの理化学分析結果を見る機会のある方は、「Indice de Peroxyde(meq O2/kg)」をご覧になってください。この項目が過酸化物価を表しています。(他にも、オレイン酸の量、リノール酸の量など、たくさんの数値を知ることができます)

これまでエクストラバージン・オリーブオイルを試食してきた中で、これはフレッシュで美味しい!と感じたものの大半は、過酸化物価が 10 を下回っています。感動するレベルになると、5 を下回ってきます。

とても大雑把ではありますが、酸度が 0.5% 程度で過酸化物価は 8~10 程度、酸度が 0.2% 前後になってくと、過酸化物価は 4~6 程度を示していました。(高品質なオイルは、酸度と過酸化物価は、セットで低い数値を示していることがわかります)

これまでの経験から、フレッシュで、辛味や苦みなど、刺激(フェノール系)のしっかり感じられる高品質なエクストラバージン・オリーブオイルの大部分は、過酸化物価は 10 を大きく下回ってきますので、この数値を参考にエクストラバージン・オリーブオイルを選ばれると良いのではないでしょうか。

ご興味のある方は、理化学分析結果を入手してご覧になってみてください。色々な発見があると思います!