2020年10月26日月曜日

スペイン発、エキストラバージン・オリーブオイルの品質認証制度

現在、エキストラバージン・オリーブオイルの規格は、IOC(国際オリーブオイル協会)によって定められたものが世界標準となっていますが、近年、スペインでは、それよりも厳しい規格基準を定めた「QvExtra!」という品質認証制度がスタートしています。( https://qvextra.es/ )

QvExtra! の品質基準を満たしているエキストラバージン・オリーブオイルは、「SIQEV(シークイーブ)」のマークが表示されます。

例えば、理化学特性では、IOCの定めた酸度は 0.8% 以下ですが、QvExtra! では 0.3% 以下でなければなりません。過酸化物価においては、IOC の 20ミリ当量以下に対して、11ミリ当量以下となります。(以前に書いたことですが、酸度が 0.8以下や、過酸化物価が 20 以下というのは少々緩い基準と思います。が、あくまでも基準ですので、大部分の高品質なエキストラバージン・オリーブオイルは、この数値を大きく下回っていることを申し添えておきます)

ポリフェノールの含有量に関しては、IOCでは最低レベルは要求されていませんが、QVExtra! では、最低 200 以上のポリフェノール量としています。

官能的評価においても、卓越した味わい、本物のアロマを保証しており、サンプルの採取から管理に至るまで、それを専門とする第三者機関にて実施されています。(卓越性の保証: https://qvextra.es/garantia-de-excelencia/ )

当店では、この SIQEV マークのついているエキストラバージン・オリーブオイルが2点あります。

その2点の手元のデータをみてみると、1点目は、搾油は最短20分で、最も遠い場所での摘み取りでも2 時間以内に製造開始、酸度は 0.16% です。

もう1点のほうは、収穫後 30 分以内に圧搾可能な最新設備で生産されています。理化学分析数値をみてみると、酸度 0.17%、過酸化物価は 2.8 と、非常に低いことがわかります。オレイン酸量は 80.4% です。このオイルのメーカーは、スモークポイントは 218℃ と記載しています。揚げ物などの加熱調理にも充分利用可能ですね。

このように新たな規格ができて、より高品質なエキストラバージン・オリーブオイルを楽しむことができるのは、本当に素晴らしいことと思います。今後、世界的に拡大していくのかどうか、みていきたいと思います。